基礎知識

神社とは?

分霊と勧請で数がどんどん増える

神社の「社」は「屋代(やしろ)」が語源といわれており、屋は小屋、代は清めた場所のことを表す。つまり神社とは、神をまつる清められた小屋という意味だ。「小屋」という点からもわかるとおり、かつての神社は大規模なものではなかった。まつられる神もその土地だけで信仰されている神で、いわばローカルな存在だったのだ。このように産まれた土地の守り神を「産土神」「氏神」「鎮守神」という。

では、なぜ稲荷神や八幡神など全国各地には同じ名前をもつ神がいるのか。じつは神は「分霊」可能とされている。分霊とは神社でまつられている神を分けること。水をいくつかの壷に分けるようなものだ。もちろん分けたからといって、神の力やご利益が弱まるわけではない。同等の尊い存在
として、いくらでも分けることができるのだ。そして分霊した神をそれぞれ別の場所でまつって いく。これを「勧請」という。

この分霊と勧請によって、一つの地域で信仰されていた産土神が、全国のさまざまな場所で同じように信仰されるようになった。すると当然、人気の高い神をまつる神社が増えていく。たとえば農村では、豊作祈願のために五穀豊穣のご利益がある神を勧請したり、漁村では航海安全や釣果を祈るために海にまつわる神を勧請したり……といった具合だ。そうしてどんどん人気のある神をまつる神社が増えていくことで、神社の系列ができあがっていった。

最も多いのは7817社の八幡神社

現在、日本には小さいものも含めると、約10万社もの神社があるといわれている。文部科学省の学校基本調査によると、全国の小学校、中学校、高校を合わせた数が3万5000校ほどなので、神社はそれより多いことになる。なかでも最も多いのは、武家の守護神とされる八幡信仰に関わる神社だ。神社本庁が1990年から7年かけて行なった「全国神社祭和祭礼総合調査」によると、その数は7817社。都内に存在するコンビニの数が約7000といわれるので、もし八幡信仰の神社を東京都内にまとめると100メートルごとに見かける、なんてことになりそうだ。

2位は皇祖神をまつる伊勢信仰関連の神社で、その数は4425社。3位は学問の神とされる天神信仰関連の神社で3953社。4位が、田畑や家業の守り神とされる稲荷信仰関連の神社で2970社となる。これらの数字は、宗教法人として認証されたものだけをカウントしたもので、家と家の隙間やビルの屋上にある小さな間などを含めると、もっと数が増えることになる。

 

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